2017年2月22日(水)

カワヅザクラ(河津桜)

東京都江戸川区平井3丁目地先 旧中川

ふれあい橋

花見のシーズンが始まった。まだ桜前線の予想が発表されるには早すぎるけれど、旧中川に架かるJR総武線鉄橋下の土手に咲く満開のカワヅザクラに、春の訪れを待っていた人たちが続々と集まってくる。

スカイツリー

オオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑種であると推定されているカワヅザクラ(河津桜)は、なんの疑いもなく桜の一種ではあるけれど、わたしには少し腑に落ちない点がある。うまく言えないが、「春の花」として楽しむには良いけれど「桜」として、たとえば花見をしたり歌を詠んだりといった従来の桜文化の系譜の中に置くのに、少し違和感があるのだ。

東京近郊で目にするカワヅザクラには若い、小さな木が多いように思う。最近、好んで植えられるようになったのだろう。そこに濃いピンクの花が咲く様子は、見慣れたサクラの景色とちょっと違う。初めて「サクラはバラ科」と聞いた時には「え!?」と思ったが、カワヅザクラなら「さもありなん」と思える。なんというか、「花壇に咲いている花」と同じ雰囲気なのだ。

カワヅザクラにその名が付いたのは1974年、1981年に始まった河津町の桜まつりで全国に知られるようになった新しい桜だ。それを言ったら、今や桜の代表のように言われるソメイヨシノだって江戸時代後期に生まれた新種で、それまでの山桜に馴染んでいた人には違和感があったかも知れない。

ソメイヨシノの王座がすぐに揺るぐようなことはないだろうけれど、新しく植えられる木には別の品種も増えているようだ。そうして時代と共に、少しずつ桜の好みは変わっていくのかもしれないね。