2017年2月22日(水)

すみだ北斎美術館

東京都墨田区亀沢2-7-2

万華鏡

あれ?透明じゃない。

それが第一印象。メタリックでマッシブな感じの、従来の妹島作品とは異なったイメージの建物が、児童公園を睥睨するように建っている。昨年(2016)開館したすみだ北斎美術館だ。

外観

とは言え、それほど威圧感を感じないのは、やっぱり彼女らしい。あちこちにはいったスリットや斜めになった壁が、全体のイメージを和らげているように思う。

外観は一つの建物に見えるけれど、一階の平面図は美術館、図書館、講堂、事務所の四つに分割されている。その間を通る通路はガラス張りで、シースルーで建物の中が見えると同時に、自分やまわりの景色も映って万華鏡の中を歩くような雰囲気だ。

設計はSANAAではなく、妹島和世建築設計事務所でクレジットされている。それを聞いて、彼女の初期の作品、調布駅北口交番(1994)を思い出した。あっちは真っ黒だったけれど、塊感があるのに軽やかという点では通じるものがあるような気がする。

年をとったせいか、世の中の流行りに流されているのか、最近は洋画よりも日本画に興味がある。今日は夜勤明けで寝ぼけているので止めておくが、いつか元気な時に、北斎の浮世絵を見に出直してこよう。

(周辺の案内板) : 葛飾北斎生誕地 | 南割下水 | 津軽の太鼓・津軽家上屋敷跡

江川太郎左衛門屋敷跡前 | 江川太郎左衛門屋敷跡 || 調布駅北口交番