安楽寺
東京都青梅市成木1-583
去年に引き続き、春は桃を見ることにした。とは言っても、梅や桜に比べ桃の名所は圧倒的に少ない。行き先に困っていたら、成木に良いところがあるという記事を見つけた。
成木と言えば、ヒルクライムが好きな自転車乗りが行くところ。わたしには縁がないと思っていたけれど、たまにはいいかと出かけてみた。
案の定、平日にも関わらず数人のロードに出会う。とは言え、きついのは埼玉県との境に近い成木川源流の林道なので、恐れることはない。のどかな山里の景色を楽しみながら安楽寺に着いた。
成木川沿いを走る都道193号線から脇にはいると仁王門とお堂がある。その先の南向きの斜面に桃畑が広がっていた。都道からみると、お寺周辺の山全体がピンク色に染まって見える。遠目に見ても近くに寄ってもいい景色だ。その桃畑を抜けた先に安楽寺の本堂がある。
石垣の上に白壁を連ねた堂々とした佇まい。境内に聳えている杉の大木に圧倒される。全体に整った印象なのだが、山門をくぐって振り向くと、茅葺屋根の裏側が苔むして緑色になっていた。大スギの根方にある鐘楼の屋根も苔むしていて、そこだけ見ると鄙びた山寺の雰囲気もある。そんな隙のあるところ、好きだなぁ。
しだれ梅はそろそろ終わり。桃は盛りで、次にはしだれ桜が待っている。入れ替わり立ち替わり春の花が楽しめる、良いところを見つけた。