三春の滝桜
東京都羽村市羽中4-9
今年は桜が全然咲かない。靖国神社の桜（基準木）にはすでに満開宣言が出ている（2日）というのに、巷の桜はいっこうに咲く気配がない。羽村取水堰のまわりでは桜祭りの準備が整ったテントが、恨めしそうに桜を見ていた。
そんな中、大正土手の入口にある三春の滝桜が見頃になってきた。日本三大桜に数えられる福島の名木から枝分けされたもので、羽村市市制10周年記念（平成13年）に羽村市福島県人会から贈られたと標札が立っている。樹齢千年以上といわれる本家の血を受け継いで、一本でもほかの桜には負けない気風を感じる、…ような気がする咲きっぷりだ。お花見を待ちわびる人たちが、ひっきりなしに訪れて写真を撮っていく。
この木も千年咲き続けるのだろうか。わたしにはその行く末を見届けることはできないが、輪廻転生というものがあるのだとしたら、何百年かあとのいつかまた別の姿になってここに来てみたい。
（参考）2017年の東京の桜開花宣言は3月21日でしたが、4月になってもほとんど咲かずやきもきしました。