ハクチョウソウ(白蝶草)
神奈川県横浜市都筑区中川8-14-28
矢崎橋のたもとに、無数の白い蝶が舞っている。いや、そのように見えたのは群れ咲く小さな花だった。蝶の羽のような花びらと触角のように長く伸びた蘂がかわいらしい。
その場では花の名前が判らず、家に帰ってからネット情報を検索してみると「ガウラ(Gaura)」という怪獣のような名前が見つかった。姿に似合わない、なんとも無粋な名前かと思ったが、和名はヤマモモソウ(山桃草)、別名をハクチョウソウ(白蝶草)とも言うらしい。
白蝶草ならイメージにピッタリだ。
早渕川の対岸に見えるのは都筑中央公園の森。川は少し山になった公園を避けるようにして左へ曲がり、曲がった先に港北ニュータウンのビル群が忽然と現れる。
外来種のガウラは、ニュータウン開発と共にこの地にもたらされたものだろうか。周りの景色とは不釣り合いに見える瀟洒な雰囲気は、たとえば、新しい町に移ってきた若い女性が都会の空気を運んできたような感じ。あるいは、山村に海外から移住者がやってきてびっくりする、みたいなことも連想された。
蝶が運んでくるのは春だけではないのかな。可憐な花からいろんな連想が湧いてくる。