秋川の裏道
東京都あきる野市網代 / 高尾
秋川の上流へ走るときには、先を急いで多摩川の睦橋からJR武蔵五日市駅までまっすぐに睦橋通りを走ってしまうけれど、まだ、そんなに遠くまで走れなかった昔は秋川に沿ってのんびりと走って行ったものだった。
今日は特に行くあてもなかったので、久し振りに睦橋通りを避けて秋川沿いを走ってみた。
久し振りとは言っても、実は、去年の秋にも走っている。ただ、その前は4〜5年以上空いているんじゃないかな。あの時は「秋だから秋川」という、何の説明にもならない動機だった。目的もなくぶらぶらと走るには、距離もなく、適度に変化があって楽しい道なのだ。
サマーランドを過ぎ山田大橋を越えると、道は川から離れて山里の中を行く。道端にヤマユリが時々顔をのぞかせる気持ちのいい道が続く。
網代と高尾の境目付近に、視界が開けて秋川が望める場所がある。対岸に作業場なのか川遊び用なのか山小屋のようなものがあって、ほのぼのとした雰囲気が漂っている。今日は小屋の前に鮎釣りをしている人が見えた。
後ろから車が来たので道を譲ると、その車も止まって景色を見ていった。なんということもない裏道だけれど、いいなぁ、と思う気持ちは誰にとっても同じなんだね。