2017年7月25日(火)

トルハルバンとチャボヒバの木

東京都府中市多磨町2-43-2

チャボヒバ

野川公園とアメリカンスクールの横を過ぎ、西武線を渡ったところで、奇妙な石像の群に迎えられた。帽子をかぶり両手を前に構えたポーズは、ボクシングスタイルで威嚇しているようにも、腹をかかえて笑っているようにも見える。

トルハルバン

彼らは韓国・済州島(チェジュド)発祥の石像、トルハルバン(石のおじいさん)だ。家の前や集落の入口に、厄災の侵入を阻む塞の神として祀るものらしい。

踏切の脇に集まって木陰で与太話をしながら、町の平和と交通安全を見守ってくれているのだろう。

後ろに聳えているのは、府中の名木百選に選ばれた「村越家のチャボヒバ」。チャボヒバは庭木として、玉散らしや円筒形に刈り込まれた端整な姿で見ることが多いけれど、この木は暴れる八岐大蛇のように枝を四方に伸ばし、その先に繁らせた葉はぼさぼさでなかなかワイルドな雰囲気だ。

ふと、「ヒバゴン」という怪獣の名前を思い出した。昔、日本国内で目撃された未確認生物の一種だったはずだがなんだったかな?そうそう、ヒバの木ではなくて、広島県の比婆山で目撃された人型の怪物の名前だ。ツチノコやイッシーなど、一時期日本各地で正体不明の生物が目撃され、生捕りに賞金がかけられたりして騒動になったことがあったっけ。

今の今まで忘れていたけど、今も探している人はいるのかな。

村越家のチャボヒバ