White Deer (Oshika)
宮城県石巻市荻浜横浜山
牡鹿(おしか)半島に立つ牡鹿(おじか)。大きく立派な角がひときわ目立つ。鹿の角は毎年生え替わる事から、このアートフェスティバルの名前になっている"Reborn"(再生)の象徴でもある。Reborn-Art Festival 2017を紹介する時に、必ず引き合いに出されるキービジュアルだ。
名和晃平の作品は、2014年に犬島に行った時に「F邸/Biota (Fauna/Flora)」を見た。ブシューっと噴射したシェービングフォームが家の中に充満している様な力強い作品が印象に残っている。実はあの家の庭に小さなサイズのこの鹿もいたらしいのだが、はて、記憶にない。
この鹿は犬島で生まれ、東京(六本木アートナイト2016)を経てここにやってきた。海に向かって遠い目をしている様に見えるのは、犬島からここまでの長かった旅に思いを馳せているのだろう。
人気の作品なので一緒に記念撮影をする人が後を絶たない。人の波が引くのを待つ間、私もかつての直島、犬島の旅を思い出していた。あの時はまだ、現代アートなんてわけわかんない、なんじゃこれ?と思っていたけど、まさかまたこうしてアート巡りに訪れることになるなんて思っても見なかったなぁ。