村林ビル
東京都江東区佐賀1-8-7
たぶん迷った。
東京駅から江戸通りを走り、蔵前橋通りに曲がって新小岩を目指すつもりが早く曲がりすぎたらしい。初めての道ではないので地図がなくても大丈夫だろうと油断したが、上野・品川ラインから東は全く土地勘がないのでちょっとでも間違うと軌道修正ができない。
水天宮前を通過した時に「おかしい!」と思ったのだが、地図がないので正しい道もわからず、「ままよ」と走り続けたところにこのビルが現れた。
頂部にアーチが架かった縦長窓や縫い代の様に縁を飾るコーニス、交差点の角に面した正面のアールなど、レトロな雰囲気に包まれている。
家に帰って調べてみると、設計者は多摩の旧聖蹟記念館と同じ関根要太郎。昭和4年(1929)に建てられたものらしい(※)。
ところで、玄関の上部を飾るテラコッタの中央に輝くダビデの星(六芒星)はなんだろう。イスラエルの国旗に描かれている印だが、この建物とイスラエル(あるいはユダヤ教)に関係があるとは思えない。日本にも籠目紋という紋様があるが、それが家主の家紋なのか?それにしては、両側に翼のあるドラゴンを配したデザインは洋風だ。
知りたいことは色々あるのだが、得られる情報は少なく、文化財等の指定も受けていないようだ。両隣が空き地になっていて、この建物自身にも存亡の危機が迫っているように見えるが大丈夫だろうか。
※ 昭和3年(1928)という資料もあり、詳細は不明。3年に建てられて4年にお披露目したということなのではないだろうか。
※ この直後の10月8日にお別れの特別公開があって、その後解体されたそうです