2017年8月24日(木)

富貴丁通り

宮城県石巻市立町2-7-26周辺

ヴォーグ

石巻駅からサイボーグ009の仲間たちを見ながらマンガッタン方面に向かう途中、004と007の間の路地の角の建物の二階壁面を009のキャラクターたちが埋めている。一階のお店の看板には「ヴォーグ美容室」と書いてあった。

言うまでもなく、サイボーグ(cyborg)のボーグではなくファッション雑誌のヴォーグ(VOGUE)から取った名前だろう。

日和キッチン

その角から奥に延びる通りは、富貴丁通りと呼ばれている。津波とその後の復興事業により古い建物が失われていく石巻にあって、昔ながらの雰囲気を残した横町だ。中ほどにある二連長屋の「日和キッチン」は、築100年以上経つ大正時代の建物を復興支援で訪れた建築家がリノベーションしたものだ。三角屋根の下にレースのカーテンを掛けた様な軒飾りがレトロなお洒落感を醸しだしている。

この建物が現役だった大正から昭和にかけて賑わった商店街も、大型店舗の進出など時代の変化に伴って、最近は寂れたシャッター商店街になっていたという。さらに襲った震災によってとどめを刺されたかと思いきや、それを期に街を訪れた人たちによって通りは元気を取り戻しつつある。新旧相混じった不思議な雰囲気がいい味を出している。

日和キッチンは建物に名前を残して、現在は新しいCafeにバトンタッチしている。ほかのお店もしばらくは新陳代謝が続くかもしれないが、良い方向に向かっていってくれると信じている。次に来る時はどうなっているだろう。楽しみだ。