2017年8月24日(木)

防潮堤

宮城県石巻市清水田浜

防潮堤工事

山道を駆け下ると目の前に海が見えた。

と、思ったのもつかの間、視界は高い塀に塞がれる。県道が海沿いを走る清水田浜では、高さ6mの防潮堤の建設が進んでいる。

防潮堤

青い海を見ながら海岸沿いを走るのは楽しい、と思ってきたけれど、震災からこっち、それは叶わぬ事となった。道は海から遠い山側に付け替えられるか、高く聳える防潮堤の下を通るようになって、海がほとんど見えない道が増えた。

風情がないとよそ者の観光客は無責任に言うけれど、津波から生活を守るためには必要なことなんだと土地の人は言う。一方で、海が見えないと津波を含め海が荒れている状況を、直に確認できないのが危険だという声もある。

何が正解なのか、私にはわからないけれど、この景色は目に焼き付けておきたい。それだけは確かに思った。