宮 島
広島県廿日市市宮島町
「安芸の宮島」が「秋の宮島」ではないことに気がついたのは、結構大人になってからのことだった。実際、宮島は紅葉の名所としても知られているので、全くの見当違いではないけれど、勉強が足りなかったな。
言うまでもなく宮島とは瀬戸内海に浮かぶ島の名前。島そのものが厳島神社の御神体として祀られているので、鳥居も拝殿も海の中に建っている。満潮時には神殿の床下すれすれに海面が迫って、ハラハラさせられる。実際、過去には台風の影響で回廊が冠水したり、建物が破損する被害もあったけれど、壊滅的な事態には陥らず、平清盛の時代の姿を維持していると言う。
海中に神社を建てるという発想にも驚かされるが、それを実現し、今に至るまでそれを維持し続けてきた先人の力も凄い。奇跡と言っても過言ではないだろう。
昔から松島、天橋立とならんで日本三景と呼ばれる日本を代表する観光地ではあったけれど、世界遺産に登録されてさらに人気が高まったようだ。今日も大勢の観光客や修学旅行生たちで大賑わいだった。そんなさなか、厳島神社では結婚式が執り行われていて、白無垢の花嫁はもちろん着物姿の参列者までもが外国人観光客たちのカメラの被写体にさせられていたのが、可哀想なような可笑しいような不思議な景色だった。
(下のリンクの4番目、「厳島神社」の説明に干潮時の写真を付けました)