2017年11月1日(水)

まいまいず井戸

東京都羽村市五ノ神1-1-1

まいまいず井戸

今のように日本全国津々浦々に水道網が整備される以前は、地域ごとに井戸を掘って共同で利用していた。わたしの子ども時代はもうすでに水道が各家庭にひかれていたけれど、まだ井戸を残している家もあって、金魚やザリガニの飼育用にカルキ(消毒薬)のはいっていない井戸水をもらいに行ったことを思い出す。

六地蔵

地下水を汲み上げて使う井戸を掘るのは難しい。水脈を探す技術もさることながら、深い縦穴を掘るのに苦労する。

具体的にどうやって掘るのかはわからないが、井戸に落ちて死んだ子どもの話などを聞いたことがあるので、井戸掘りの職人さんはあの深い穴の底からどうやって上がってくるのだろうかと心配になる。鑿井技術が未熟だった昔は、スリバチ状に大きな穴を掘って深度を稼いでいた。

その遺跡がJR羽村駅前にある。穴の底へ降りていく道が螺旋状になっていることから、かたつむりの模様になぞらえて「まいまいず井戸」と呼ばれている。青梅の大井戸公園にも同じものがあるが、羽村の方がきれいにまいまい模様になっている。

話は違うが、小学生の時に昆虫図鑑を見ていてマイマイカブリというかたつむりを食べる虫がいることを知った。これがわたしが「まいまい」という言葉に出会った初めての体験だが、同じころ「でんでんむしむし かたつむり〜」という歌を覚えて、かたつむりは虫じゃないのになぁ、と思ったことも思い出す。柳田国男は「蝸牛考」のなかでかたつむりの呼び名を例にして方言の分布について考察しているが、わたしもかたつむりの呼び名には昔から注目していたのだ(なんて、えらそうですが…)。

(教育委員会の説明板) : 東京都 | 羽村町 |羽村市(五ノ神社本殿) || 大井戸公園