2017年12月21日(木)

一ノ宮

東京都多摩市一ノ宮2-5-8

鳥居戸

小野神社の南側を流れる用水跡に沿った神南せせらぎ通りの多摩川側の入口に、三つ巴の陣太鼓のようなものの上で子どもが遊ぶオブジェが置かれ、注連縄の渡された二本のケヤキの大木が聳えるポケットパークのような空間がある。「一ノ宮渡し」と書かれた石柱が立ち、脇の道を多摩川まで行った先に渡し場があったことを示している。

一ノ宮

このあたりは鳥居戸と呼ばれ、昔はここに小野神社の一の鳥居があったと言う。二本のケヤキは小野神社の御神木とされ、失われた一の鳥居に代わって神社に参拝する人々を迎えている。

陣太鼓風のオブジェは、かつて大國魂神社のくらやみ祭りにこの町内からも神輿を出していた思い出を形にしたものだ。

並んで置かれた解説プレートに「神奈川県水量標識の由来」と書かれていた。「この水量標識は〜」とあるが、どれがそれなのか対象がよくわからない。傍らに黒い礎石のようなものが、地面から少しだけ頭を出している。たぶんこれか?と思うのだが、プレートとの距離が微妙に離れている上に、彫られているであろう文字がほとんど読み取れず、判然としない。

渡しとケヤキとくらやみ祭りと正体不詳の石。なんの関係でここに集められたのかよくわからない、不思議でカオスな空間だった。

地名「一ノ宮」について | 神奈川県水量標識の由来/鳥居戸