市場の一里塚
神奈川県横浜市鶴見区市場西中町4
東京、横浜周辺で、東海道の一里塚を初めて見た。東海道を走る機会が少なかったというのも理由の一つだが、国道1号として早くから開発されたためにほとんど残されていないということもあるようだ。
京急・鶴見市場駅付近で見つけたこの一里塚は、東海道に現存するものでは一番東京(江戸)寄りのものだそうだ。
江戸から五里(約20km)のところにあって、甲州街道でいうと仙川の一里塚と同じ距離かと思うと親近感が湧く。
東海道五十三次の影響もあり、宿場跡が注目される事は多いけれど、ただの里程標である一里塚は地味な存在だ。ここも、説明を丁寧に見なければ、稲荷神社に付随する公園だろうと見過ごすところだった。
目立って大きな石碑は昭和8年(1933)に建てられたものだ。その後にある、稲荷社を祀った塚が一里塚の跡らしい。傍らに、有志が昭和25年と38年の二回にわたって補修工事を行った事を記した由来碑が建っている。