2018年3月17日(土)

七島展望台

東京都三宅島三宅村阿古

雄山

阿古からうんしょうんしょと登ってきた村道雄山線が、雄山のまわりをめぐる環状林道に突き当たってひと息ついたところ(右写真)から七島展望台のある二男山に登る道は、急なヘアピンカーブを二回通過する。

公園入り口

向かい風に喘ぎながら坂道を上り、一回目のカーブを曲がって反対を向いたら急に身体が軽くなった。登りなのにこがなくても自転車が進んでいく。それほどものすごい風が展望台周辺に吹き荒れていた。

伊豆七島が見渡せる絶景の展望台のはずなのだが、空も晴れて遮るものもないはずなのだが、風が強すぎて景色が見られない。石でまわりを囲ったお立ち台のような展望台を風除けにして、一二枚写真を撮ったところで、(比喩ではなく本当に)命の危険を感じて早々に下りてきた。

以前、大島で月と砂漠ラインの展望台に上がったときも強風だった。まわりが何もない火山の景色だから、体感以上に凄絶な気分になる。赤錆色の溶岩に覆われた二男山山頂から見える雄山は穏やかな山容で何度も噴火を繰り返したようには見えないけれど、きっとあの山頂もここと似たような状況なのだろう。

展望台の入り口に立っていた、噴火前の、まだ観光客を受け入れていた頃の色褪せた案内地図には、牧場やアジサイ群生地などが描かれていた。その先は、現在は立入禁止になっている。案内板に描かれた景色は遠い世界の幻になってしまった。

ジオスポットの説明板