牛乳せんべい
東京都三宅村神着1168 岡太楼本舗
三宅島にはお土産がない。
いや、それは語弊があるか。でも島内を走り回っても土産物屋はどこにも見つからず、港の売店にも何もない。唯一あったのが牛乳せんべい(牛乳煎餅)だった。
その牛乳せんべいの工場兼直売所の前に三匹の牛がいた。じっと動かないディスプレイだけれど、飾り気のない店舗の脇で牧場の一角のようなほのぼのとした雰囲気を漂わせている。
でも、…なんかおかしい。
端整な顔立ちの母子と、座り込んでいるお父さんらしき牛のキャラが全然違うのだ。素人がおもしろ半分で造ってみたものの、ちょっとどうかな、ということになって後の二体はプロに頼んだ。そんな感じがする。
でもその、ゆるキャラ度がとってもイイ感じ。牛乳せんべいも素朴な味でわたしは好きだな。三宅島には牛乳せんべいしかない、のではなく、牛乳せんべい「が」ある。