2018年3月18日(日)

島役所跡

東京都三宅村神着199

ビヤクシン

都道を挟んで御笏(おしゃく)神社と島役所が南北に向かい合っている、と思ったら、島役所の北側にも鳥居が建っていた。全体が御笏神社の境内なのだ。島役所跡とされる民家は、神社の神官の家でもあったのだった。

島役所跡

説明板によれば、江戸時代後期に建てられた島で唯一の茅葺き屋根の民家であるらしい。古い民家がないということなのか、茅葺き屋根という建築様式がないということなのか、詳しいことはわからないが、島を回っていて都会ではないけれど田舎っぽくもないと感じていた違和感の理由は、どうやらその辺にあったようだ。

庭には樹齢400年以上といわれるビャクシンの古木が聳えている。真っ直ぐに起立する姿は矍鑠として衰えを感じさせない。老いてなお気品を感じさせる佇まいだ。

木の幹が注連縄のように捻れて見える姿に見覚えがあるような気がして調べてみたら、盆栽で真柏(しんぱく)と呼ばれるミヤマビャクシンの仲間だった。気品があるように思ったのはそのせいだったのかもしれない。

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