2006年3月5日(日)

多磨霊園の梅

東京都府中市多磨町4 多磨霊園8区1種16側(内村鑑三墓所)

内村鑑三

桃李不言下自成蹊(司馬遷「史記」より)

彩りの少ない公園墓地を巡っていると、ぽつりぽつりと咲き始めた梅の花に吸い寄せられてしまう。花に誘われて墓参というのも悪くない。

白梅

梅園のように集まって咲く派手さはないけれど、広い園内の随所で梅の木を見ることができる。良く手入れがされていて、故人を偲ぶ家族の気持ちが伝わってくる。

見頃になった紅梅の下で静かに墓碑銘を読んでいる人がいる。花の写真を撮りに寄ってみると、明治の基督者内村鑑三の墓所だった。

公共の霊園だから仏教もキリスト教も混在している。そういえば、外人墓地には三日月と星が彫られたイスラム教の墓もあった。内村の墓碑に十字架は無かったけれど、英語でこう書かれていた。

"I for Japan, Japan for the World, The World for Christ, And All for God."