戸塚稲荷神社(水稲荷・榎稲荷)
東京都新宿区西早稲田3-5-43
水稲荷神社の境内に「富塚」と呼ばれる古墳がある。周囲の「戸塚」と言う地名はここからついたものだというが、昭和50年(1975)の住居表示改正で、一丁目の一部を残してほとんどが高田馬場と西早稲田になってしまった。
古来から墓所の置かれる場所は霊的な場所として神聖視されることが多く、なかでも横穴式の墳墓には狐が巣を作ることから、狐を神の使者とする稲荷神社が祀られることがよくあると聞いたことがある。神社にいる動物の中では、強面ではあっても親しみやすい狛犬や龍に比べて、稲荷の狐に近寄りがたい妖気のようなものを感じるのは、そんないわれと関係があるのかもしれない。
そうしてみると、狐のくわえている巻物が人骨に見えてきて、よけいに気味が悪くなった。
なお、参道には高田馬場の決闘として知られる堀部安兵衛の助太刀を記念する堀部武庸加功之遺跡碑が建っている。