2006年4月2日(日)

霊園南参道

東京都府中市紅葉丘1-18付近

霊園南参道

Simon & Garfunkelの歌うAmerica(Bookends、1968)の一節"Counting the cars on the New Jersey Turnpike..."を聞いて、今まで何の疑いもなく歩道橋の上から車の流れをぼんやりと眺めている恋人たちの姿を思い浮かべていた。実際は自分探しの旅の途上で、Greyhound(長距離バス)の窓辺に頬杖をついている青年の姿がそこにあるはずなのだが。

歩道橋から

特に調べたわけではないが、歌やドラマで内省的な気分や悲しみを表現する時に、橋の欄干にもたれて行き過ぎる船や車あるいは列車を見ているというイメージを使うことが多いような気がする。こっちとむこう、二つの世界の狭間にあってどちらにも属さない橋の上には、ここではないどこかへ弱くなった心をさらっていく危うい隙間が口を開けているのかもしれない。

甲州街道から多磨霊園へと続く桜並木の途中にある歩道橋の上で、なぜかそんなことを考えた。

(参考)2006年の東京の桜開花宣言は、3月21日でした。