遠藤和泉権現碑
東京都日野市東豊田1-52
豊田用水から一段あがった河岸段丘の端に、小さな祠がひっそりと建っている。傍らの由来碑には、隣村との争いの仲裁をして斃れた遠藤和泉守の逸話が彫られていた。
豊田用水は、浅川に近づいたところで張り出してきた段丘に阻まれてほぼ直角に南へ曲がり、名前も堀之内用水と変わる。この辺りを境とする旧豊田村と堀之内村の間では、村境に関する争いが絶えなかったらしい。
町名改正により周囲は東豊田○丁目に変わり、吹上、下田などの小字は廃止されてしまったが、なぜか、隣の川辺堀之内との境に少しだけ大字豊田がぽっかりと残されている。何か意味深な感じがすると言っては考えすぎだろうか。
そんなこととは関係なく、周囲はのどかな春の空気にあふれていた。