2006年5月3日(水)

新町館

東京都文京区白山1-29

新町館

八百屋お七の墓があるという円乗寺を探して住宅街に迷い込んでしまったところで、「登録有形文化財」のプレートを玄関に飾った家を見つけた。玄関先には子供用の自転車が止められた普通の家で、とくに何の説明もない。

あげは

とりあえず住所を控えて写真を撮った。帰ってから調べてみると、「新町館」という名前で大正12年(1923)に建てられたものらしい。鉄筋コンクリート造の陸屋根住宅の初期のもの、と説明がある。壁のモルタルは塗り替えられ、最近の住宅と言ってもおかしくない外観だが、言われてみれば縦長の窓やフラットな玄関のひさしなどに、それらしい雰囲気が感じられる気もする。

住宅地をうろうろして怪しまれるのも気まずいと思っていたら、いい具合にアゲハが飛んできて向かいの家のツツジの蜜を吸い始めた。アゲハの写真を撮るふりをして住宅をよく見ようと思ったが、ついアゲハの写真に夢中になって新町館のことを忘れてしまった。