ランドセル地蔵
東京都八王子市泉町1132(相即寺)
最近は色もとりどりに、素材や形も様々に多様化しているようだけれど、ランドセルが子供たちの楽しい学校生活の象徴であることは、今も昔も変わりがない。
八王子市郊外に、そのランドセルを背負ったお地蔵さんがまつられている。
戦争中、学童疎開をしていたこの地で戦禍にあった子供を供養するために、我が子によく似たお地蔵さんに母親がランドセルをかけていったものだという。戦後半世紀以上の間、亡くなった子供に替わってランドセルを背負い続けたお地蔵さんは、天正18年(1590)に落城した八王子城の侍たちを供養する地蔵尊と共に地蔵堂奥の闇の中で眠っている。
年に3回の開帳の際に姿を現す地蔵尊に代わって、地蔵堂の前には、昭和60年(1985)に造られたランドセル地蔵が建てられていた。