平林寺
埼玉県新座市野火止3-1-1
東京付近の広域地図を広げ、調布からまっすぐに北へ目をやると、ひときわ目立つ大きくて四角い緑地がある。国の天然記念物に指定されている古刹・平林寺の境内林だ。今日は、以前から気になっていたその平林寺を訪ねて、久しぶりに中央線の北へと走ってきた。
江戸時代の初めに川越藩主松平信綱の遺志を継いでその子輝綱が岩槻から移したという古い建物を包み込むように、その昔から続く武蔵野の林が広がっている。今の季節は、色とりどりの紅葉が美しい。境内は紅葉狩りの人で大入りの賑わいだ。
光の加減を待っているのか、良い所には三脚をがっちりと立てたカメラマンが鈴なりだ。それを「邪魔だなぁ」と思っている自分が誰かの邪魔になっていたり、境内は広いのに気持ちは窮屈でなんだか居心地が悪い。そんなカメラマンたちにはお構いなしに、がやがやとさざめきながら携帯で写真を撮りまくるおばさんたちがうらやましくもある秋の一日だった。