2006年11月25日(土)

松平伊豆守信綱墓所

埼玉県新座市野火止3-1-1(平林寺)

墓所

紅葉狩りでにぎわう境内を抜け、天を突く杉木立を抜けて本堂の裏手に回る。静けさの中、朝靄のように落ち葉を焚く煙が漂っている。

松平伊豆守信綱墓所

二つずつ対になった墓石がずらりと並んでいる様が壮観だ。ここは、江戸時代の川越藩主、松平信綱とその家系の墓地になっている。

信綱は野火止の原野を開拓するために55戸の農家を入植させ、彼らの生活用水を供給するために玉川上水から水を引いたという。さらに、自らの眠る菩提寺・平林寺を岩槻からこの地へ移転させている。現在の様子からは想像もつかないけれど、川越から遠い野火止の地に、そうまでする程の何かがあったのだろうか。

その理由はわからないけれど、少なくとも味わいのある用水沿いの散歩道と文化財が残ったことだけは確かだ。

松平伊豆守信綱公墓誌 | 野火止用水の説明板