2004年12月5日(日)

馬場宿

東京都府中市宮西町5-9

民家

西へ向かう新幹線が京都駅に近づき、東山トンネルを抜けたところで窓外の景色が一変する。それまで彩りも様式も様々だった家々の屋根が一様に黒々とした瓦屋根に変わるのだ。

商家

「雪国」のトンネルのように劇的な場面転換にいやが応でも旅情が高まる。わたしはいつも、川端康成になった気分で、トンネルを抜けるのを楽しみにしている。

旧甲州街道を西へ走り、大國魂神社周辺の賑やかさを抜けた頃、瓦屋根の立派な家が並ぶ景色に出会う。特に文化財指定されるような特別な家並ではないが、やや丸みを帯びた破風が正面を向いたどことなく味のある風景だ。

このあたりには、かつて番場宿と言われた宿場があった。こういう景色を見ると「街道」という感じがする。

府中市の解説