2004年7月10日−15日

Kilauea Volcano
Hawai‘i Volcanoes National Park - Volcano, Hawai‘i

Kilauea Crater

ハワイ島はMauna KeaとMauna Loaという2つの4000m級火山によって作られた島だ。4000m級とは言っても、溶岩の粘性の関係で山形はなだらか以上にぺちゃんこでとてもそんな高さには見えない。油断して山道を車でどんどん走っていくと、気圧の関係で気分が悪くなったり、急激に気温が下がってビックリさせられる。

Mauna Loa中腹のキラウェア火山に登ってみた。

今なお噴火を続けている活火山ではあるけれど、頂上から火を噴いているわけではなく、溶岩は地下を流れて海へ向かっている。ところどころで地上へ漏れ出ているところがあり、周回道路やいくつかの村が溶岩流の被害を受けている。ロックバンドの名前にもなっていたKalapanaの町は1990年の溶岩流の下に埋もれてしまった(町のことは知らないが、バンドの方はなかなか良い)。

火口を望むThomas A. Jaggar Museumからの眺めは壮大だ。正面に火山の女神ペレが住むという直径900mのHalema‘uma‘u Craterとその何倍もの大きさのKilauea Caldera、さらにその何倍もの溶岩原が広がっている。限りなく空が広い。

博物館には女神の髪と涙が飾ってあった。溶岩の熱で熔けたガラスの造形だという。かたわらの黒髪豊かな女神の肖像は、激しいものを内に秘めた厳しい顔をしていた。

帰りの飛行機から夜闇に光る赤い溶岩が見えた。今も生きている地球。神秘的な眺めだった。

Halema‘uma‘u Crater