2004年7月10日−15日

Nene(Hawaiian Goose)

Hawai‘i Volcanoes National Park - Volcano, Hawai‘i

road sign

キラウエアの周囲をドライブしていると「ガチョウに注意!」の道路標識に出会う。ハワイ州の鳥に指定されているネーネーというガチョウを轢かないように!と言うのだが、ガチョウがこんな溶岩だらけの高山に棲んでいるなんて不思議だ。

Do not feed Nene

ネーネーはハワイの固有種で、かつては平地にも住んでいたらしい。キャプテン・クック以来の西欧文明の侵略によってハワイの生態系は破壊され、島外から持ち込まれたマングースから逃れてネーネーは高地へ住まいを移したという。1940年代には50羽前後まで減って絶滅の危機に瀕したが、その後の保護によって個体数は徐々に増えているようだ。

ネーネーに限らず、ハワイ固有の動植物は少なからず危機に瀕している。ガラパゴスや沖縄、オーストラリアなどでも同様の話を聞く「島」に共通の問題だ。それは人間にも言えることで、いわゆるハワイ人は西洋人が持ち込んだ病気によって激減したという。

侵略とは、必ずしも戦争によらないと言うことを思い知る。