2002年5月26日(日) | (2011年6月16日(木)

生田緑地・しょうぶ池

神奈川県川崎市多摩区枡形7-1

菖蒲園

「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」と言うように、アヤメとカキツバタ、それに花菖蒲は見分けるのが難しい。いずれもアヤメの仲間だが、しょうぶ湯に使うショウブはサトイモ科の別物だと言うからなおわからない。

写生

もちろんれっきとした違いはあり、年に一回は植物図鑑で見てフムフムと思うのだが、現物を目の前にするとまた忘れて???となってしまう。人騒がせな花だ。

「しょうぶ(勝負・尚武)」とか「あやめ(殺め)」という音感は好きではないが、剣のような葉をピンと立てた端整な姿が美しい。見ているこちらも思わず姿勢を正してしまう。居ずまいを正してしまうのは、尾形光琳作「燕子花(かきつばた)図」の金屏風を連想するせいもあるかもしれない。

毎年楽しみにしているのだが、そろそろかと思って見に行くとまだ咲き始めで、見頃には梅雨の雨にたたられて行きそびれる。都区内では水元や堀切の菖蒲園が有名だが、この辺ではここ!と言う名所がないのも残念だ。

ばら苑の帰り、急な雷雨を避けて生田緑地しょうぶ池のあずまやに逃げ込んだ。ばらは晴れた空に映えるが、花菖蒲はしっとりと雨に濡れた風情がよく似合う。