井の頭公園
東京都武蔵野市御殿山1-19
野川上流から小金井公園を回って井の頭公園まで来たら、もう日暮れが間近に迫っていた。神田川の水源になる池の周りは、だんだんに艶っぽい雰囲気になってくる。
玉川上水に沿った御殿山の雑木林ではヒグラシが今日一日を惜しむように鳴いていた。
林の中に大きな石碑が建っている。大正8年(1919)11月、遠足に来て玉川上水に落ちた生徒を助けようとして殉職した松本虎雄訓導の記念碑だ。
ここから少し下った明星学園高校前では、入水心中した太宰治と山崎富栄の遺体が発見されている。今の流れからは想像できないが、昔は人喰い川と呼ばれるほどに流れが急だったらしい。
上水を挟んだ南側では「三鷹の森ジブリ美術館」が開館を待っている(2001年10月1日開館)。太宰とジブリ。不思議な組み合わせだ。