2002年6月29日(土)

首都防衛高射砲陣地跡

東京都三鷹市大沢4-8-8

首都防衛高射砲陣地跡の碑

野川・大沢橋の下流左岸にこんもりとした森になった小高い丘がある。どんぐり山という名前が付いた丘の上は特別養護老人ホームと保育園がある平和で静かな住宅地の一角だが、かつて太平洋戦争の末期にはここに高射砲陣地があり、米軍機の攻撃から調布飛行場を守るため6門の高射砲が据えられていたという。

平和な保育園園庭

保育園〈椎の実子供の家〉の園庭には、昭和20年(1945)2月17日の戦闘で亡くなった4人の兵士を慰霊する平和祈念碑が建てられている。砲台の跡も4門残っていると言うが、中にはいることができなかったので確認できなかった。

保育園の子供たちはもちろん、その親の世代にも戦争は教科書の中でしか知らない遠い過去のものとなっている。こうして身近にその記録を残すことで、歴史は伝えられていくのだろう。

園庭で遊ぶ無邪気な子供たちが再び戦渦に巻き込まれることの無いように、石碑は片隅から静かに見守っているように見えた。