2004年12月26日(日)

東京都埋蔵文化財センター

東京都多摩市落合1-14-2

遺跡庭園

いまだに歴史的な時間のスケールについて、もやもやしたものを感じている。何千年、何万年と言われるが、本当にそんなに長い時間がこの世に存在したのだろうかと。

たとえば、縄文時代は一万年近く続いたという。東京都埋蔵文化財センターの遺跡庭園に復元されている3棟の住居は縄文前期前半と中期後半のものなので、同じように見えて実は1500年の隔たりがある事になる。

遺跡庭園

1500年と言うと、今から遡れば奈良時代以前の古墳時代。一言では表せないほどの変化と進歩があっただろうと推測されるが、復元住居や発掘された土器などから伝わってくる変化はとても緩やかなもので、素人には何も変わっていないとさえ思えてしまう。

このギャップがわたしの中でうまく消化できないのだ。

人間の歴史は一年にたとえると大晦日のほんの数秒だと言われている。その範囲でもこの通りなのだから、それ以前の膨大な過去については想像をすることさえ出来ない。何億年も続いた恐竜時代を、ティラノサウルスたちはいったい何をして過したのだろう。

そうしてみると、何千年も前のローマ帝国や古代エジプト文明が現代に匹敵する文明を持っていた、などという話は驚きでも何でもない当たり前のことなのだとも思えてくる。

そのぐらいのスケールでは、何も変わらないのかもしれないと言うことだ。

東京都教育委員会の説明板