金龍寺
東京都調布市西つつじヶ丘2-14
京王線つつじヶ丘駅の北側、甲州街道から細い参道を奥へ入ったところに真っ赤な山門が見える。なにげなく立寄った金龍寺で面白いものをみつけた。
朱塗りの山門をくぐって最初に目を惹くのは、右手の閻魔像と大きな銀杏の木。境内のあちこちには十八羅漢の像が置かれ、緑に白字の手書きの説明板がそえられている。それはそれで道草の種に悪くはないが、本命は山門をはいった左手にある。
ここが歴史ある古刹だということを示すために、寺の名前が記された古地図の複製が掲示してあるのだ。それは、文化3年(1806)の甲州道中分間延絵図、伊能忠敬の大日本沿海輿地全図、安政4年(1857)の大江戸地図の三枚で、わたしの住む町の名前も読みとれる。
お参りはそっちのけで、江戸の町の仮想散歩を存分に楽しませてもらった不信心ものをお許し下さい。