鎌倉古道・武蔵国分尼寺跡
東京都国分寺市西元町4-11
武蔵野・多摩地区では南北に走る道に「鎌倉街道」「鎌倉道」と名付けられている例が多い。
調布市教育委員会の調査によると、調布市内にも6本の鎌倉道があるらしい。すべてが鎌倉へ通じているわけではないけれど、昔々の鎌倉時代からこの道がある=沿道のこの地区も歴史のある由緒正しい村・町である、という気持ちから名付けられることもあるようだ。
武蔵野線の高架に沿って武蔵国分尼寺跡の北側に残っている鎌倉古道は、新田義貞が小手指原から分倍河原へと進軍した際に使われたといわれている。この戦で武蔵国分寺は焼失したと伝えられており、今は礎石が残るだけだ。
緑豊かな古道と、整備されて駅前広場のようになった武蔵国分尼寺跡の間に立つと、タイムトンネルの入り口に立っているような不思議な気分がする。
切り通しの奥から歩兵を従えた義貞が騎馬を駆って攻め上ってくる轟という音が聞こえてくるようだ。