2005年1月9日(日)

万願寺

東京都日野市万願寺/石田

土方家

少し前の地図をみると、多摩都市モノレール万願寺駅周辺には万願寺、石田、新井、上田、下田、宮、等の地名がパッチワークのように散在していた。そう言うところにはおもしろい景色もあるはずだと思って狙っていたのだが、散歩に行かないうちに区画整理されて、万願寺と石田の二地域に字(あざな)が統一されてしまった。

当初計画では全体が「万願寺」になる予定だったが、歳三の力かどうか「石田」は1〜2丁目として残されている。

梅

日野バイパスも通って開発が進み期待したような景色はわずかだったが、土方歳三ゆかりの石田地区には旧家が軒を連ねて見応えがある。お城のように立派な屋敷、天にも届くばかりの松、瓦の一枚一枚が銅版で覆ってある蔵、早々とほころびはじめた梅の花と土蔵など、失礼かとは思いながらも自転車を降りてゆっくりと見せていただきながら歩いた。

今尾恵介さんは「地図を探偵する(新潮社文庫)」のなかで、日野市内から失われた小字をマンション等の名前から探すというおもしろいことを書いている。今度、まねをして走ってみようかと思う。

ちなみに、ここには「万願寺」というお寺はなく、地名の由来ははっきりしていない。