シャモニー(Chamonix)は晴れていました。グリンデルワルト(Grindelwald)では悪天に泣かされましたが、今日こそは素晴しいモンブラン(Mont Blanc)の眺めが楽しめそうです。
ところが、エギーユ・デュ・ミディ(Aiguille du Midi)の展望台では満足な食事が期待できないというので、腹ごしらえをしてから…と思ったのが運の尽き。フランス本場のオムレツを食べて押っ取り刀でロープウェーの乗り場に出掛けると、なんと「本日の切符は完売」と窓口が閉まっているではありませんか!狭い山頂に人があふれないように、また、帰りの便宜も考えて一日の乗降客数が決められているらしいのです。
つくづく昼飯に泣かされる旅です。
駅前広場には行き場を失った旅行者たちが、ぼんやりと座り込んでいます。“que sera, sera”と言うことでしょうか、あちらの人たちは退屈を知らないかのように動く気配がありません。
せっかち日本人のわれわれは、気を取り直してメール・ド・グラース(Mer de Glace)氷河を見に行くことにしました。
左の写真は、国鉄シャモニー駅から登山電車の駅に向かう歩道橋に立っていたサインです。背後に赤い針峰群(les Aiguilles Rouges)が見えます。
ところで、ツアーの仲間には昼食をとらずにロープウェーに間に合った人たちがいました。ところが山頂が満員のために帰りの便が遅くなり、町に降りてきた時にはどこのレストランも閉まっていて夕飯も食べ損ねたとか。食事と展望、どちらを選ぶのが正解だったのでしょうね。