百草園
東京都日野市百草560
昔の癖で関戸橋で多摩川を渡り舗装の良くない多摩市側を上流へ走り、京王線をくぐると目の前に府中四谷橋が見えてきた。そうだ、新しい橋ができたのを忘れていた。
府中四谷橋のたもとを左に折れ、野猿街道と川崎街道が交差する一の宮の交差点の南西の角に有るセブンイレブン(※)の後ろから山の中へ入っていく。一瞬耳が聞こえなくなったのかと思うぐらい急にまわりが静かになり、のどかな山村の風景が現れる。梅林や牛小屋の前を通って坂を上っていくと、百草園の帰りに七生丘陵散策路を歩いてきた人達が農家の庭先や道ばたの草花の名前をこれは何、あれは何と言いながら降りてくるのに出会う。
道なりに山を登った先が百草園だ。手前の八幡下公園に自転車を止める。
入り口から、山門をくぐって長い石段がのびている。はいってすぐ左手の梅林は、盛りは過ぎているようだが見事だ。園内は年輩の夫婦が多く、静かに花を愛でている。散策するだけではなく、写真、写生、句作と思い思いの楽しみ方をしている人が多い。
石段を登りきると松連庵という茅葺き屋根の家を中心に庭園があり、季節の花が色とりどりに咲いている。緋毛氈を引いた縁台を出した茶店でおでんや飲み物で休憩するのも気分だ。
心字池のまわりを散策して奥の山に登ると「竹林が風にささやく」とパンフレットに書かれた清涼台がある。涼しい木陰から晴れていれば新宿新都心などが見えることだろう。
広くはないが花有り山有り景色も良く、心安らかに楽しめるところだ。
※ 2007/3/24現在、セブンイレブンは不動産屋(CENTURY21)に替わっていましたが、2009/3/5には、それも閉店していました