2002年9月18日(水)

第三台場砲台跡

東京都港区台場1-10 台場公園

陣屋跡の礎石

お台場は嘉永6年(1853)ペリーが浦賀に現れたのを機に、江戸幕府が黒船来襲に備えて作った砲台の跡だ。全部で6基が作られたが、そのうちの第三台場跡がお台場海浜公園に隣接して残されている。

彼岸花

設計者の韮山代官、江川太郎左衛門英龍は、大砲鋳造のために反射炉を建造し、兵糧として日本で初めて本格的にパン製造を行った人で、「国防の父」「パン祖」などと呼ばれているらしい。

「台」場と言うから凸のイメージがあったが、実際には石垣積みの土手で四方を囲んだ中に陣屋や弾薬庫の跡があり凹型をしている。真上をレインボーブリッジが横切る喧騒をよそに、ツクツクボウシが夏を惜しんで鳴いている一方で、片隅には彼岸花が咲き赤とんぼが群れをなして飛んでいた。

東京の最先端を行く臨海副都心の中にあるとは思えない、時間が止まったような空間だった。

台場公園案内 | 第六台場