2002年9月19日(木)

大越鼻灯台

北緯 33°09' 02", 東経 139°45' 02"

大越鼻灯台

八丈島の北端にある灯台。住所がわからないので灯台らしく緯度経度で書いてみた。

底土港から八丈富士をまわる北側の道は緩やかに上り下りしながら樹林の中を進んでいく。白砂青松の海沿いの道を想像していたが、木々に隠れて海は見えないし海岸からも離れているようだ。よくよく考えてみれば、南の島は植物の成長が早いから松の木がまばらに生えているような風情はあり得ないのだった。

八丈富士は溶岩の流れでスカートを広げたようにきれいな形をしているが、その溶岩が海に流れ込む間際に固まって荒々しい岩場を島の周囲に巡らしている。それ故に絶好の釣り場となっているらしく、道沿いには釣れる魚の名前を書いた看板が並び、海岸へ降りる細い道が森の中へと消えていく。

そんな景色がパッと開けるところが大越鼻灯台を望む永郷展望台だ。

右手に灯台、左手に八丈小島、そして正面には丸い水平線。晴れていれば御蔵島や三宅島が見えると言うが、今日はただ雲が見えるだけだ。襟裳岬でも、足摺岬でも感じたのだが、灯台のあるところから見る海はなぜかよそよそしく、厳しい表情をしている。