東京オリンピック選手村宿舎
東京都渋谷区代々木神園町2-1(代々木公園)
代々木公園の片隅に、生茂る草木に埋もれるようにして昭和39年(1964)第18回オリンピック競技大会・東京大会の選手村の宿舎の一部が残されている。代々木公園は、選手村の跡地を利用して昭和42年(1967)に開園した。
古い写真を見ると、現在のオリンピック記念青少年総合センターのあたりには4階建ての団地が並び、今の公園部分には2階建ての長屋風の建物が見える。ここに保存されている平屋のコテージはどの辺に建っていたものだろうか。
公園と代々木競技場、NHK放送センターの区域は、元は代々木練兵場があったところで、戦後、米軍に接収されてワシントンハイツという将校向けの集合住宅が建てられた。国土地理院のサイトで公開している戦後すぐ(1947)の航空写真を見ると、黒々とした明治神宮の森の隣に同じぐらいの広さの白い空間が見える。白人が住んでいるからと言う事ではないと思うが、その異様な白さはとても不思議だ。
オリンピックの3年前に返還が決まり、開会式に先立つ9月15日に開村。11月5日に閉村するまで世界94カ国の若者達が青春のひとときをここで過ごした。
東京オリンピックでは競技会場が遠方にも分散していたため、八王子(自転車競技)、相模湖(カヌー)、大磯(セーリング)、軽井沢(総合馬術競技)にも選手村があったらしい。