府中市指定有形文化財

八雲神社脇の元応の板碑

指定 平成元年八月二十三日

レプリカ

鎌倉時代の中頃から室町時代の末までのおよそ三百年の間、府中では埼玉県秩父地方や比企地方で産する緑泥片岩を板状に加工した供養塔婆が盛んに造立されました。このような石造の供養塔婆を板碑と呼んでいます。

市内からは大小様々の六百基を超える板碑がみつかっていますが、この板碑は市内では最大級であり、加えて古道の傍らにあって造立当時の面影を残しているとみられる貴重なものです。

この板碑は元応元(1319)年十一月八日に、大蔵近之という人物が亡き父親道仏の十七年忌追善供養のために建てたものと考えられています。

八雲神社境内のこの板碑は、風化が著しくなり現状での保存が困難になったため、現在は複製を設置しています。

平成二十四年三月

府中市教育委員会

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