滄浪泉園
東京都小金井市貫井南町3-2
国分寺崖線に沿っては殿ヶ谷戸庭園、実篤公園、静嘉堂文庫、五島美術館など、かつての富豪や文学者の別荘、旧邸が多く、それによって貴重な自然が残されているのが嬉しい。
滄浪泉園もその一つで、明治・大正期に三井銀行(現SMBC)の役員や政治家を歴任した波多野承五郎氏の別荘跡だ。5・15事件で凶弾に倒れた元首相・犬養毅によってその名が付けられたという。由来は、「手や足を洗い、口を注ぎ、俗塵に汚れた心を洗い清める、清々と豊かな水の湧き出る泉のある庭」を意味する。
前述したいくつかの庭園と違って、建物が残っていないのが残念だが、その名の通り心洗われる庭園だ。野川の源泉になる泉には紅葉が映って美しい。
園内に置かれた地蔵尊の説明に「…寛文6年(1666年)今からおよそ313年前…」(今から?)とあるのが、時間が止まっている感じで園内の雰囲気に合っている?