たかのみち
東京都立川市幸町6-35付近
江戸時代、将軍はよく鷹狩りに出かけたようだ。「目黒のサンマ」の舞台になった目黒不動周辺や井の頭公園の御殿山、「三鷹」の地名、国分寺に残る「お鷹の道」など、各地に鷹狩りにまつわる逸話と旧跡が残っている。
小平市との境に近い立川市北部にも「たかのみち」と呼ばれる旧道が残っている。周辺は尾張家の鷹場だったそうだ。
その名を冠した“たかのみち保育園”の南側を東西に走る道は何の変哲もないけれど、周囲には畑や雑木林が残り、北側を並行する玉川上水の緑も見えて気持ちが良い。
保育園の北側に、雪が降ったように真っ白な花があふれる梅林を見つけた。たかのみちから遠目に見ても見事だが、玉川上水の側に回るとこぼれんばかりの白梅が手に取るように見られる。葉を落とした木立の地味な景色が続く上水沿いで、ここだけ華やかに浮き立っているようだった。