2005年4月9日(土)

多摩川住宅の桜並木

東京都調布市染地3・狛江市西和泉1/2

桜のトンネル

地元のひいき目を割引いたとしても、多摩川住宅の桜並木は素晴しい。団地と一緒に建った染地小学校の開校が昭和41年(1966)だから、並木もそれなりに成熟して見事なトンネルをつくっている。

染地小学校前の交差点から羽毛下用水に沿って、団地の外周を狛江方面へ多摩川の土手まで辿る区間(※)が特に素晴しい。

給水塔

わたしの利用している京王線は終電が早いので、深夜、小田急線を使って狛江からTAXIに乗ることがある。多摩川住宅はその途中にあって、いつもなら真ん中を南北に突っ切るところだが、ある時、桜の季節に外周をまわって夜桜見物としゃれ込んだことがある。

外周を走るのはその沿道に家がある人ぐらいだから、いつ声をかけられても良いように運転手はスピードを落として桜のトンネルを抜けていく。街灯の光に浮かび上がった妖しい景色にうっとりしていたら、眠っているのかと心配して声をかけられた。

「お客さん、そろそろじゃないですか?」「いや、まだまだ行ってください。夜桜を楽しんでいるんです。」

酔狂な客だと思われたことだろう。

(参考)2005年の東京の桜開花宣言は、3月31日でした。

※ 羽毛下通りの三中通りから調布・狛江市境までの区間の桜(左写真)は、2021年夏にほとんどが伐られてしまいました