多摩動物公園前交番
東京都日野市程久保7-1
昔は不二家のペコちゃん・ポコちゃんやコルゲンコーワのケロちゃんぐらいだったマスコットキャラクターだが、今ではいい年をしたオヤジのケイタイにもキティちゃんのストラップが付いていたりするほどにキャラクター文化花盛りの観がある。お堅いと言われていたお役所でもイメージキャラクターを採用するようになり、カエルの顔をした橋やカッパの形をした駅など、くだけた外観の建物を建てるようになった。中川理は著書「偽装するニッポン(彰国社)」のなかで、こういった現象をディズニーランダゼイションと呼んでいる。
警視庁のシンボルマスコット・ピーポくんは、こうした流れのなかで昭和62年(1987)4月17日に誕生した。平成6年(1994)に警察法が改正されて全国の派出所の正式名称が交番に切り替わってからは、緑地に白抜きのKOBANの文字とピーポくん(または制帽)があしらわれたサインボードが交番に付けられるようになった。
多摩動物公園前交番(警視庁日野警察署)は、子供たちの集まる場所柄を意識した大きなピーポくんが目印だ。シルバー一色でおしゃれな感じにまとめられているが、夜になると内側から光が当たって闇の中に浮かび上がる姿が美しい。