2005年12月24日(土)

冬の樹

東京都府中市南町6-70地先

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冬になってすべての葉を落としてしまうと、思いがけず端正な姿をみせてくれる木がある。府中郷土の森の対岸、清掃工場を背にして水辺に立つこの木もそんな中の一本だ。

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青い空に浮かぶシルエットは、滝平二郎の切り絵の世界から飛び出してきたかのように毅然としている。寒冷色の世界の中で、根方にわずかに残る緑だけが暖かい。

写真を撮ろうと流れのそばまで下りてみた。川原に遊ぶ人影はなく、流れも緩やかで静かだ。目と鼻の先のサイクリングロードと、その先の人の住む世界がとても遠いものに感じられて、不思議な気持ちに包まれた。