2005年3月21日(月)

つくし

東京都調布市国領町

つくし

今日は春分の日。コブシ・モクレンが大きなつぼみをふくらませて今にも爆発しそうになってきた。桜ももうすぐだ。

大人になって花卉ばかりに目がいくようになった。なんか忘れている気がする。それが何かを探しに野川へ行ってきた。

子どもの頃は小さかったせいか、(あるいは下ばかり見ている暗い子だったのか)、道ばたの草花や忙しそうにしているありんこばかり見ていた気がする。だから、春は桜ではなく道ばたのタンポポであり、畦道のスミレであり、野川の岸辺で背伸びをするツクシん坊が運んでくるものだった。

「つくし誰の子すぎなの子」と歌っていたが、どう見ても形が違うし、ツクシがでる頃にはまだスギナは小さくて、ものによっては子どもの方が親より背が高かったりしている。子供心に釈然としないものを感じていた。当時は「実はあなたのお母さんは別の人なの」みたいなメロドラマがはやっていて、ツクシもそういう関係かと変なことを考えたりしていたのを思い出す。

正解は、ツクシはスギナの胞子茎で根が繋がった一心同体ということだった。緑のスギナが光合成をして蓄えた栄養で茶色のツクシが胞子をつくり、それをまいて次の世代につなげるのだ。

野川に来てはみたけれど、子どもの頃あんなにたくさんあったツクシが全然見あたらない。やっと見つけた一本は、背比べをする兄弟もなく寂しそうだった。