2002年7月21日(日)

矢野口の渡し

東京都稲城市矢野口−調布市多摩川

船つなぎの松

多摩川原橋のたもと(調布側)に二本の松がある。ここはかつて矢野口渡船場があったところで、この松は「舟つなぎの松」と呼ばれているらしい。私が子供の頃にはもう渡し舟はなく、山羊がつながれていたのを見たことがある。首輪をしてつながれるのは犬だけだと思っていたので、とても不思議に思ったのを憶えている。

馬頭観音塔

甲州街道からこの渡しを通って町田・小野路方面へ続く道は「江戸道」と呼ばれ、近隣では重要な道だったようだ。黒川の炭や王禅寺の柿などがこの道を運ばれ、甲州街道の布田宿などで売られたという。

渡しの稲城側近くにある馬頭観音塔には、前記の黒川を初め遠く小野路まで、造立に当たって寄進をした20ヶ村の名が彫られている。馬頭観音塔は荷役をする馬を供養し、旅の安全を願って街道筋に建てられることの多い石塔だが、この道の位置づけをよく物語っている。

※ 松の木は2019〜20年頃に伐られてしまいました

調布市教育委員会の説明板 | 稲城市教育委員会の説明板