2004年8月21日(土)

代々木公園

東京都渋谷区代々木神園町2-1

NTTドコモ代々木ビル

太宰治は“富嶽百景”の冒頭で富士山について、「あれくらいの裾を持っている山ならば、少なくとも、もう一・五倍、高くなければいけない。」と書いている。NTTドコモ代々木ビル(ドコモタワー、2000年10月竣工)が建ったときこの一節を思い出した。

木陰

頂部の三角部分があの大きさなら、あと1.5倍高くてもいい感じがする。姿がそっくりなエンパイアステートビルと比べると頭でっかちで胴長短足な日本人みたいでバランスが悪い。2002年10月に時計がついてロンドンの時計台(Big Ben)風になったら、少しあきらめがついた。

都会の真ん中にあるのに、代々木公園の空は広い。間近に建つ地上240mのドコモタワーでさえも、その先端が木の間からわずかに見えるだけだ。

昔を思い返すと芝生の広さばかりが印象に残っているが、平成2(1990)年5月に大きな噴水のある池ができて、緑と水の調和する都会のオアシスに生まれかわった。